本日の作品はアニメ版で何かと話題をさらった『School Days』(Overflow)です。発売は2005年。
 
 この作品は人によって評価がかなり異なり、神作品という人もいれば地雷(N2級)という人もいます。その差はどこからくるのでしょうか。
 地雷と呼ばれる理由については[学園恋愛モノ]というジャンルのエロゲーを嗜好する人間が期待するものを考えれば想像できそうです。それは、可憐で、純真で、時に強く、時に儚い美少女達と夢のひと時を過ごすことです。少なくても無意識下では汚さ、醜さは排除されるべきだと考えているわけです。しかし『School Days』のヒロインたちは本能に忠実で、倫理や道徳に従わず,エゴのままに動くので、裏切られた気持ちになるのです。さらにプレイヤーはヒロインに対して誠実であれば報われるという[お約束]まで裏切られることになります。プレイヤーの写し身たる伊藤誠はプレイヤーがどの選択肢を選んだとしてもヒロインに対して誠実ではありません。二股は不可避なのです。エロゲー史上、最も”死ね”と言われた主人公だけはあります。
 高評価している人間は嫉妬や憎悪などの負の感情渦巻く泥沼三角関係の昼ドラ展開を感情移入せずに楽しんでいたものと思われます。学園恋愛モノという舞台でいじめ、盗撮、レイプ、友人に恋人を寝取られるといったイベントが発生したり(全部被害者は桂言葉様)、負の感情を直接的にぶつけ合うというのは、スリリングなエンターテイメントと言えなくもないでしょう?ちなみに(神作品と呼ぶ一派≒桂言葉教の狂信者)です。桂言葉様が世界を糾弾するシーンはそれまでの世界の目に余る行いを断罪するというものなので、えもいわれぬ爽快感を感じます。

 ヒロインで人気なのは言葉嬢と刹那くらいなんですが、これは二人が普通にエロゲーヒロインやってるからだと思います。言葉は狂気の人だったりするんですが、矛先は主にビッチ世界にしか向かわないので問題ないです。刹那は本当にエロゲらしいキャラクターなので好かれると思います。

今日の一言 School Days
 二回目からかなり間が空いてしまいましたが、三回目です。例によって、各項目はブランド?を参照してください。

ブランド名:ねこねこソフト
代表作:銀色、みずいろ
ゲーム:銀色、朱、ラムネ、麻雀、Scarlett
評価:B−
隔絶感:C
キーワード:片岡とも(シナリオライター)
寸評
2006年発売のScarlettを最後に解散しました。
まあ、なんというか、その、秋乃武彦(原画)が好きなんです。シナリオが好みかというとそうでもないんです。
おまけが充実してます。

ブランド名:F&C
代表作:こなたよりかなたまで
ゲーム:Canvas2
評価:なし
隔絶感:なし
キーワード:知らん
寸評
原画に釣られた。後悔はしていない。

ブランド名:アトリエかぐや
代表作:わからん
ゲーム:妹汁、姉汁
評価:C
隔絶感:C
キーワード:エロ
寸評
エロいことします。情緒のへったくれもありませんが。お手軽二次元エロを楽しみたいなら。

ブランド名:AUGUST(オーガスト)
代表作:月は東に日は西に、夜明け前より瑠璃色な
ゲーム:やってなし
評価:-
隔絶感:-
キーワード:べっかんこう(原画)
寸評
まあ、やってないんですが。理由はべっかんこうの描くキャラクターが同じに見えてしまうから。べっかんこう好きがマンセーしてるだけのよくあるギャルゲじゃね?偏見ですが。
周りに声の大きいファンがいないからそう思うだけかもしれません。
略称は八月。

ブランド名:minori(ミノリ)
代表作:Wind、はるのあしおと
ゲーム:はるのあしおと、ef
評価:B
隔絶感:C
キーワード:新海誠(ムービー)
寸評
演出に力を注いでいるようです。
シナリオは青臭い話ですね。
他社とは一線を隔すムービーの出来です。
新海さん、こんなところで何してるんですか?

ブランド名:ソフトハウスキャラ
代表作:巣作りドラゴン
ゲーム:巣作りドラゴン、グリンスヴァールの森の中、王賊
評価:B
隔絶感:D
キーワード:シミュレーション
寸評
シミュレーションなエロゲですが、ゲーム難易度はぬるめです。とりあえずアリスソフトやって、それでもエロゲでゲームやりたい人が行き着くブランド。
ほのぼのレイプ。どうみてもレイプなんですが、悲壮感があんまりないんですよね。

ブランド名:Navel
代表作:SHUFFLE!
ゲーム:SHUFFLE!
評価:C
隔絶感:B
キーワード:西又葵(原画)、鈴平ひろ(原画)
寸評
原画が人気です。いじょ。
ゲーム自体は特に言うこともないんですが、人気があるのは原画の力だろうなぁと。
かく言う私も鈴平ひろは好きです。西又好きのほうが多いようですが。西又先生の描くキャラも(ry。

 
 今回で番外編1は終了です。
 結局何が言いたかったかというと、「信者は羨ましいな」の一言に尽きるんですが。
 自分が信者な状態は歓迎なんですが、波に乗れていないと思うことが多々あったので。要は愚痴ですな。
 

今日の一言 何の信者なんでしょうね
 さてさて、ブランド編の二回目です。反響もなく需要がなさそうなんですが続くと言ったので続くのよ。各項目についてはブランド?を参照してください。

ブランド名:NitroPlus(ニトロプラス)
代表作:Phantom、斬魔大聖デモンベイン
ゲーム:Phantom、吸血殲鬼ヴェトゴニア、斬魔大聖デモンベイン、沙耶の唄
評価:B
隔絶感:B
キーワード:虚淵玄、銃、バイク、燃え>>>>萌え
寸評
NitroPlusを語る上で虚淵玄(シナリオライター)を外すことは出来ない。NitroPlus躍進の立役者は間違いなくこの人だ。描かれるのは恋愛模様ではなく、人間の生き様である。血と硝煙に彩られた物語。
隔絶感がBなのはキバヤシが萌え>燃えの人ということ。一番好きなのが虚淵担当ではないデモンベイン。このあたり。
どことなく作品にB級臭さが漂うように感じるのは私だけ?

ブランド名:age(アージュ)
代表作:君が望む永遠、マブラヴ オルタネイティヴ
ゲーム:君が望む永遠、君が望む永遠 special fandisk、マブラヴ、マブラヴ サプリメント
評価:B
隔絶感:C
キーワード:鬱ゲ、昼ドラ
寸評 
思い入れのある君が望む永遠については以前書いてあること
(http://diarynote.jp/d/74051/20060719)、マブラヴについては思い入れがないことに気づいた。そしてオルタはやってない。
遥は俺の嫁。

ブランド名:TYPE-MOON(タイプムーン)
代表作:Fate/stay night、Fate/hollow ataraxia
ゲーム:Fate/stay night、月姫(同人)
評価:B
隔絶感:A
キーワード:奈須きのこ
寸評 
嫌だ、書きたくない。
うそうそ、ごめん。
同人で発表した月姫が異例の人気作となる。その勢いのままに、処女作Fate/stay nightで18禁ゲーム界のトップに躍り出る。
現在エロゲ界で最も人気のあるシナリオライターが奈須きのこだが、文章に癖が強い印象がある。
Fateのテーマは友情、努力、勝利である。
略称は型月。
好きな奴多すぎ……。

ブランド名:CIRCUS(サーカス)
代表作:D.C.〜ダ・カーポ〜
ゲーム:水夏、D.C.〜ダ・カーポ〜
評価:C
隔絶感:C
キーワード:ずっと、ダ・カーポのターン
寸評 
ダ・カーポは人気だったが、ファンディスク関連が出すぎだと思う。しかも原画とシナリオライターが違うなんて。ADVで原画とシナリオライターが違うとなると別物だと思うのだが、そこそこの売り上げは上げていたよう。
今年ダ・カーポ?が出た。
七尾奈留好きになった原因が水夏とD.Cにあるのは間違いない。
略称は曲芸。

今日の一言 有名なとこしかやってませんし、続きます。
 今回は番外編ということで、各ブランドについて語ろうと思います。本エントリでは琴線に触れなかった作品は取り上げないので。高評価とエロゲライフで取り上げるかどうかも別物ですし。
 ブランドのチョイスは有名所と趣味で。有名所でもやったことないブランドは対象外で。
 
ブランド名:ブランドの名前
代表作:人気タイトル
ゲーム:プレイ済みのタイトル
評価:AからEの五段階評価を主観で。Aが最高。
隔絶感:世間からのズレをAからEの五段階評価。自分評価をCとして、一般的評価が高く感じるとA側、低く感じるとE側へ。どれだけ寂しい思いをしてきたかの指標。
キーワード:原画、シナリオライター、ジャンル等のブランドから思い浮かべるイメージ。
寸評:主に説明。

ブランド名:ALICE SOFT(アリスソフト)
代表作:ランスシリーズ
ゲーム:ランス5D、ランス6、戦国ランス、大悪司、他多数
評価:A
隔絶感:C
キーワード:遊べるエロゲ
寸評
18禁のRPGやシミュレーションを世に送り続けるブランド。ちなみに18禁ゲームにおいてはADVが大半でRPGやシミュレーションはめずらしい。やり込むと時間を吸われます。
コンシューマ移植はしない方針らしい。エロの占める割合が比較的大きいので出来ない気もしますが。エロくないランスとかランスじゃありませんし。
アトラク・ナクアというゲームのシナリオが好きなんですが、シナリオライターがアリスブルー(同ブランドのボーイズラブ部門)にいっちゃってるのが残念です。
老舗。
     
ブランド名:Leaf(リーフ)
代表作:To Heart2、うたわれるもの
ゲーム:To Heart、こみっくパーティー、うたわれるもの、To Heart2、他
評価:B
隔絶感:B
キーワード:みつみ美里、甘露樹
寸評
人気原画のみつみ美里、甘露樹を擁するブランド。シナリオにも一定の評価あり。エロは薄くておまけ程度。18禁である必要性はあまり感じない。
雫、痕、To Heartというビジュアルノベル3部作で人気ブランドになったのですが、当時の原画とシナリオライターは現在Leafにはいません。何故でしょうね。To Heartは学園ADVの草分け的存在。
余談ですが初プレイのエロゲがTo Heartでした。堕ちたのはこみっくパーティーですが。
キャラ萌えできないとしんどいと思われます。
略称は葉っぱ。

ブランド名:戯画(ギガ)
代表作:BALDER FORCE、パルフェ
ゲーム:DUEL SAVIOR、パルフェ、カラフルキッス
評価:C
隔絶感:A
キーワード:丸戸史明、戯画マイン
寸評
シナリオライター丸戸史明氏が手がける作品とアクションゲーム開発チームが作るゲームが人気。その他はだいたい戯画マインと呼ばれエロゲーマーの間では恐怖の的。よくわからん(原画+シナリオライター)=地雷。私は突っ込みませんが突っ込む物好きもいる模様。
丸戸史明は人気過ぎだと思います。パルフェ二人クリアしたんですがどこがいいのかさっぱり謎です。
DUEL SAVIORはアクションゲー。ゲームやりながらエロゲりたい人御用達の逸品。アクションゲーはそんな感じです。
カラフルキッスは戯画マイン。さくらんぼキッスって知ってますか?カラフルキッスの主題歌です。それ以上に語る言葉を持たず。

ブランド名:Key(キー)
代表作:Kanon、AIR、CLANNAD
ゲーム:同上
評価:C
隔絶感:AAA
キーワード:泣きゲ、麻枝准(シナリオライター)、樋上いたる(原画)、鳥の詩
寸評
感動的なシナリオに定評があります。人によっては後半で涙腺が決壊するそうです。
大学に入学して初めて先輩に薦められたゲームがKanon。フルコンプしました。 
Kanonで斬新だったのは感動系のシナリオを持ってきたこと。それに尽きると思います。今でこそありふれた感がありますが、当時のエロゲというメディアではめずらしかったようです。音楽の挿入タイミングが秀一。映画やドラマで経験したことがあると思いますが、効果的な場面で効果的な音楽を流すというのは相乗効果で感動が深まります。
ここからは愚痴。Kanonで感動なんてできません。シナリオ展開が読めてしまうのが興醒めの原因です。予定調和で進むシナリオなんて……。かなりわかりやすい展開だと思うのですが。むしろそれが良いんですかね?
略称は鍵。Keyの信者は鍵っ子の愛称(蔑称?)で呼ばれています。発展系は馬鍵っ子。

今日の一言 続きます
 そんなに語るべきエロゲーもないのでネタ切れに陥ってしまっていたのですが、久々に語ろうと思います。今回はぱじゃまソフトがおくる稀代の萌え作品、『プリンセスうぃっちぃず』です。発売は2005年、比較的最近です。
 プリンセスうぃっちぃずがどういうゲームかというと、人間の世界にやってきた魔法使いのお姫様と、世間を騒がすモンスターを退治するというのが序盤のストーリーとなります。これだけ聞くと日曜朝8時半からやっているアニメみたいですが、そこはエロゲなので色々と18禁仕様です。
 
 このゲームの構成を見てみると、大体30分から1時間くらいが一まとまりになっていて非常に小気味良いテンポで話が進んでいきます。話毎の間にはOPが流れ、一つずつの話の終わりには次回予告が入っています。この30分アニメのような構成が秀逸だと私は感じました。OP、次回予告を流すことで、ゲームのまとまりを視覚的に感じさせ、また次回予告で次の展開に期待をもたせることに成功しているように思います。まぁ、ゲームにこういった構成を持ってくるのがめずらしいだけで、漫画やアニメ、ドラマなどではありふれた手法ではありますが。あえて上げたのは次回予告の出来が素晴らしかったからです。
 
 いままで言ってきたのは、枠組みとしての構成ですが、次はシナリオに目を向けた場合の構成について話そうと思います。このゲームは大きく分けて、第一部と第二部に分かれています。第一部は学園生活編、第二部は魔女界編です。端的に言い表すと、第一部はコメディパートで第二部はシリアスパートです。
 第一部はいわゆるつかみというやつで、キャラクターの魅力を引き出すために用意されています。ノリの軽い、ラブコメが話のほとんどです。この第一部の出来によって、プレイヤーは物語の世界に引き込まれることになります。お気に入りのキャラクターの一人も出来れば、製作者側の意図はまずまず成功と言ったところでしょう。
 第二部は一部とは趣が異なります。ストーリーテリングに重点を置き、キャラクターは降りかかる困難に立ち向かうのが主題となります。第一部のノリの軽さは影を潜めることになりますが、この第二部によってより深くキャラクターが掘り下げられています。
 プリンセスうぃっちぃずはこの二部構成によって熱狂的なファンの獲得(私のことですが)に成功したと言えます。前半でコメディ、後半でシリアスと言う展開が、キャラ萌えを加速させるのです。コメディパートで好きになったキャラ達が、シリアスパートで困難を克服する様に感動を覚えるわけです。第二部のシナリオ自体の出来はそこそこなんですがね。

 以下は感想主体。
 好きなキャラを(プリンセスうぃっちぃずは好きなキャラ多いですが)あえて一人あげるならばクルルです。女性しかいない魔女界のプリンセスで男性免疫ゼロ、しかし男性に興味津々といった設定がたまりません。好奇心からエロイことにも積極的なところとか、天然入っているところとか悶えますね。なんというかエロ萌え、エロ可愛いです。
 魔法使いなんで変身シーンがあるんですが、地上波アニメをエロくしたような感じです。わーい、裸、はだかってことでにやけます。本当に駄目ですね、キバヤシは。
 
 プリンセスうぃっちぃずを楽しむコツは高濃度の萌えをしっかりと受容することです。仮に一部でキャラ萌えできなかったとすると少々二部が味気ないものになってしまうかもしれません。
 余談ですが知り合いの評判は良くないんですよ、このゲーム。私のエロゲベスト3には入る作品なだけに悲しいことです。エロゲ好きなら、きっと好きなはずだと思うんですがね。
 本日は萌えゲーと言って偽りなしのプリンセスうぃっちぃずをお送りしました。

今日の一言 プリンセスうぃっちぃず
 久しぶりのエロゲーライフ、忘れたころにこんにちは。本日のお題は擬人化萌えゲー『Like Life』です。発売は2004年。
 このゲームの特徴を挙げるならば、それは様々なモノを美少女に変換してしまったところです。携帯電話に冷蔵庫、郵便ポストに校門と、なんでもかんでも美少女変換です。モノの攻略可能キャラは携帯電話の姫子だけですが。
 ヒトは何に対して萌えを感じるのであろうか。それは別に人間である必要すらないのではなかろうか。意欲的な試みだったと思います。円熟した萌え環境では、擬人化という手法を通すことで、容易にモノに対してヒトは萌えを感じることができるということを証明して見せたのが、このゲームだったように思います。てめぇ、結局美少女だったら何でもいいだけじゃねぇか、なんて声が聞こえてきそうですが、きっと気のせいでしょう。
 ゲームそのものは、ドタバタ学園ラブコメディに分類されます。攻略対象キャラも幼馴染に年下メイドと全く擬人化関係なしなキャラもいます。しかし、やはりこのゲームの肝は擬人化なのです。事実、ファンディスクでは冷蔵庫の氷庫さんにスポットがあてられています。
 
 以下は感想です。
 何といってもキバヤシ的萌え指数が高いのは携帯電話の姫子です。ちょっといろいろ足りない娘なのですが、そこは愛嬌と割り切れます。ストーリーの方は、姫子がヒトとモノの関係に悩むというありきたりな感じなので、特に言うことはないのですが、ちょっぴり切ないです。
 メイドの絆はビジュアル的に気に入ってます。割と巨乳。なんだろうな、そういうこともあるよね。

今日の一言 Like Life
 
 さて、今日はケロQのモエかんについてです。モエかんを簡単に説明しますと、孤島でいっぱいのメイドとともに和み系ライフを満喫する話です。嘘です、もう少し話はあります。発売は2003年。
 ケロQというメーカーの出しているゲームはこれといい、その前の二重影といい、燃えと萌えのブレンド具合が絶妙だと思います。萌えキャラを生産しつつ、萌えだけでなく、燃えも適度に供給してくれるのがうれしいです。
 燃えが何をさすかというと、バトルシーンなわけですが、適度にバトルシーンを入れるのはわかりやすく人を引きつける手法としては良い方法だと思います。しかし緊迫感のあるバトル展開を入れながら、ベクトルの異なる萌えを入れるとなると、どこかで不協和音を奏でそうなものですが、そうなっていないんですね。 オタクを引きつけるにはこの二つの要素、萌え燃えを入れておくのは必勝法だと思うのですが、どうでしょう。
 もう一つ、モエかんの特徴として挙げられるのは、その設定の多さです。設定を絨毯爆撃のようにばらまいておいて、収束させないその手法はむしろ気持ちいいです。ぶっちゃけばらまくだけばらまいて最後までほったらかしにする設定のなんと多いことか!無駄にちりばめられた設定は世界観の構築に一役も二役も買ってはいるのですが、それだけです。後々、関係するかのように見せかけて、全く絡んでこない設定は清々しい気分にさえさせてくれます。設定が収束しないのが気持ち悪い方には強くお薦めできないのが残念ですが、一見の価値ありだと思います。
 萌え要素について語りますと、ある意味あざとささえ感じられる萌え要素の導入なんですが、開き直ったかのようなその態度が気持ちいいです。萌えを理解しているのに投げやりな感じで投下される萌えは、だからこそ萌えます。製作者の思うがままなのが少々癪にさわりますが、萌えも良いものです。
 本筋とは関係ないところで、陵辱調教ルートなんてものも用意していてサービス精神も旺盛です。調教パートでは主人公は薬でもキメたかのような、性格の変わりようを見せるのが面白いです。18禁だから、そっち方面も頑張ろうとする姿勢は好印象です。
 今日は萌え燃えエロゲーモエかんをおおくりしました。
今日の一言 モエかん
 今日は『顔のない月』についてお話します。顔のない月を簡単に説明しますと、旧家に次期当主として迎えられた主人公がそこのメイドやお嬢様にいろいろいたす話です。ちょっと違うかもしれませんが、主観的にはだいたいそんな感じです。発売は2000年。
 顔のない月で見るべきところは、CARNELIANが原画をしているところです。ゴメン、それはオイラの趣味。おいといて。何を見るべきかと問われれば、それは館のお嬢様、倉木鈴菜ちゃんです。このキャラ、発売から五年以上も経っているのに未だに根強い人気があります。これはもう、そのキャラクターが男性に受ける要素を強く持っていたからに違いありません。
 このお嬢様、なんというか一言で表すと、エロかわいいです。旧家の呪いかなにかで体がうずいてしかたなくエッチするような展開なんですが、それはそれ。エッチの時はものすごく可愛いんですよ。普段はどちらかというと毅然とした態度をとっているのに、ギャップが大きいところがツボです。
 何だろう、書いていると結局オイラが鈴菜っていうキャラを気に入っているだけのような気がしてきました。今日はこれ以上書いてもぐだぐだになるだけのような予感がしてきましたので、打ち切りにします。エロ可愛い鈴菜ちゃんはお薦めですとだけ言っておきます。おしまい。

今日の一言 顔のない月

追記
 このままだとアレなんでちょっとだけ。
 顔のない月はストーリー性とエロの両立とかバランスについて考えさせてくれる。エロゲーに何を求めているのかというと、主にこの二つになって、ストーリーだけ良いものは結構あるが、エロと両立できているものは少ない。顔のない月は世界観にあった淫靡なエロを提供しつつ、ストーリーも見せようとしてて、その試み自体は良いんだけど上手くはいっていない。でもストーリー性もあったから顔のない月はそこそこ人気になったのだと思う。エロゲーマーとしてはエロくてストーリーも面白いゲームを待っているんだけど、なかなか無いんだな、これが。
 今日はアリスソフトの『大悪司』についてです。発売は2001年。
 大悪司のコンセプトをわかりやすく説明しますと、捕まえ、こまし、従わせるです。わかりにくいって?すいません。このゲーム、勢力を拡大していくSLGなんですけど、その過程で敵の女の子を捕虜として捕まえられます。で、たいていは主人公の悪司によってこまされます(まあ、プレイヤーがその選択肢をえらんでいるんですが)。こまされたら、悪司の虜になって味方になって戦ってくれるという都合のいい展開が待っているわけです。
 大悪司はSLGとしてはその時代のコンシューマーゲームのレベルからは少し下に位置するのですが、このコンセプトによって成功したように思います。都合のいい展開なんですけど、勢力を拡大しながら配下の女の子を増やしていくのは、男性にとってはその征服欲求を安易に満たしていくことになります。そんな単純なものなのか、と思うかもしれませんが、私はそのように確信しています。大悪司はただのやるだけゲーと違って、SLGという形態をとることで、プレイヤーに女の子を従わせながら、達成感を与えることに成功したことが、ヒットの要因だと思うわけです。
 
 以下は感想主体。
 大悪司をやって思うことはとにかくエロイ。どこまでもエロイ。コンセプトがこまして、従わせるなので、とにかく頻繁にエロシーンに突入します。さらに娼館を経営し、そこでは調教に勤しむことができて、またエロイ。大悪司の大きな特徴にそのエロさが挙げられると思います。
 エロゲーと名前がついていますが、エロを大きなウェイトで扱っているゲームで、ゲーム性も失っていないものはそうあるものではありません。老舗アリスソフトはそこを追求しています。エロゲーでありながらゲームやってるんですね。これはことのほか大きなことだと思います。
 悪司を操って女の子をこましまくるのは爽快ですね。男性のために用意されたシチュエーションだと思います。言う事聞かない女はとりあえずこましてみるなんて、すごいゲームだとw。
 あ、純愛ルートとかもあるみたいですけど、忘れていいような気がします。というかストーリーが忘れていい。大悪司は頭からっぽにして鬼畜行為を楽しむゲームです。以上。

今日の一言 大悪司
 本日のお題は『斬魔大聖デモンベイン』です。内容をかいつまんで説明しますと、クトゥルー神話を絡めたロボットアクションものです。発売は2003年。
 ニトロプラスというメーカーが18禁ゲームで目指した方向性というものが、特殊に感じられたので今回取り上げました。18禁ゲームという媒体で、アクション活劇を見せるというのがニトロプラスが取った方法論で、その集大成がデモンベインであるように思います。アクション物というと、他の映画やテレビという媒体ではありふれたものですけど、18禁ゲームでは奇異なものだったんですね。恋愛要素やポルノがほとんど皆無なものを18禁ゲームで描く意味ということを考えさせられます。
 デモンベインをやった感想は、バトルシーンでの興奮が大半なんですが、一種懐かしさのようなものが感じられます。その懐かしさのルーツを探ると、少年時代に見たロボットアニメや、特撮戦隊物に行き着きます。敵を倒していく、つまり試練を乗り越えるたびに強く、たくましく成長し、世界を守るために戦う主人公は、まさに少年漫画的な王道展開なんですが、大人になった私たちを引きつけてやまないものがそこにはあります。なんだかんだで小難しい論理よりも勧善懲悪を好む心理があります。
 恋愛ものが旺盛な業界なんですが、デモンベインのようなもの(アクション活劇)を受け入れる素地はどこから来ているのかと考えると、ライトノベルにあるように思えます。2003年という時代、中学、高校生の少年時代をライトノベルを読んで過ごした層が18禁ゲーム市場のメインターゲットになってきたのがあの時代だったのではないかと考えるわけです。もっというとライトノベル初期の層が18禁ゲームをつくる側に回っているのではないかという憶測もできます。
 2003年以降の18禁ゲームはますますライトノベルとの親和性が高くなっていくのですが、その起点となったのがデモンベインではなかったのかと思います。今日はライトノベル好きに薦められうる18禁ゲーム、デモンベインをお送りしました。

今日の一言 斬魔大聖デモンベイン
 さて、昨日から引き続きエロゲーの話です。今日取り上げるのは、『D.C.(ダ・カーポ)』です。ハイ、ハイ、七尾奈留が最高とか言うんでしょ。こんな声がどこからともなく聞こえてきそうですが、流石にそれだけで持ってきたりはしません。ちゃんとかどうかはわかりませんが話すことはあります。
 D.C.が発売されたのは2002年なんですが、当時友達から感動する、素晴らしい、泣けるという触れ込みで渡されたのがこのゲーム。胡散臭いことこの上ない(失礼)と思いながらプレイしたのを覚えています。やった感想はというと友達とは一致しなかったのですが、なんとなく楽しい。気がつくと隠しキャラまで含んだ全キャラコンプリートを成し遂げていました。
 一体全キャラコンプリートまでの原動力はなんだったのでしょうか。これがD.C.にまつわる話なのです。
 D.C.のストーリーを見直してみてもストーリーライン自体は秀逸であるわけでもなく、むしろ悪い部類に入ると当時から思っていました。しかし楽しい。何故だ!それまでの経験上こういったことは経験したことがなかったんですね。だからこそ新鮮で、のめりこみました。
 結論を言ってしまうとD.C.の優れていた点はキャラクターのみでした。ストーリーの良し悪しを踏み越えたところにキャラクターがそれ自身だけで存在し、むしろキャラクター消費のためにストーリーが構築されているといっても過言ではありません。
 さて、ここで2002年当時がどういった時期だったかを思い返してみると「萌え」という言葉が広く使われ出した、いわば大衆的萌えの黎明期だったように思います(萌えという言葉が大衆的でねーよとかの突っ込みはおいといて)。そういった時期にキャラクターのみに特化したD.C.という作品は合っていたんですね。キャラクター萌えの下地のあるところに時代の寵児よろしく投下されたのがD.C.だったのです。
 結局何が言いたかったかというと、今のいわゆる萌え文化の源流はD.C.に見ることが出来るから興味がわいたらやってみるのもいいかもよってことです。それまでのLeafやKey作品とは明らかに一線を画すものがあるように思えます。ストーリーが面白くないなんて言っては駄目なのです。みんなそんなことはわかっているんですから。

今日の一言 D.C.(ダ・カーポ)
 これまでやったエロゲーの中から思い出に残っているものを語っていこうと思います。第一回目(二回目があるかどうかはわかりませんが)は『君が望む永遠』です。発売は2001年。
 この作品は大きく分けて高校生活を描いた前編と、ある事件が起こった後を描いた後編に分かれています。前編で描かれるのは明るく希望に満ちた世界。そこに浸っていればいるほど、後編はギャップが大きく、対比的に感じられます。この作品が上手いところは対比的な世界の描写であると思います。前編では何の問題もない友人、恋人たちの関係があるんですが、後編では事件をきっかけにしてその関係が歪にになっていくんですね。その歪さを認めながらも上塗りの人間関係を続けていく主人公たちに、人間描写の妙を感じます。この作品は人間関係を描ききったところが評価できると思います。エロゲーは18禁でありながら人間関係を深く掘り下げて描いているものがそれほどあるわけではないんですね。そういう意味では秀逸だと。エロゲーが好きな人もそうでない人も一度やってみて欲しい作品です。

 さて、これ以降は感想主体で述べていこうと思うのでやってない人は勿論、やってる人にすらよく分からん文になるかもしれませんが、出来ればもう少しお付き合いを。

 一番好きなキャラクターは涼宮遥です。一番最初に目指したのは遥ルートですが、気がつくと茜ルートに突入していてファックと叫んだことも今となっては良い思い出です。
 高校時代の初々しい遥との恋人関係は赤面ものです。そんな私ですからFDでの補完は嬉し過ぎて鼻血吹きそうでした。……おいといて。
 事故後目を覚ました遥をほっとくことなんて人間には無理だと思います。記憶障害に経過している時間。変わらない遥。こんな現実を突きつけられたら今は水月と付き合ってるかもしれないけど無理、無理よー。とは言うものの遥が昏睡状態にあった時に支えてくれたのは間違いなく水月であるし、そのために水月が将来を棒に振ったのは紛れも無い事実。そして二人は親友。こんな二人から選ぶなんてマジ無理だと思います。一部では主人公へたれ説が出ていますが頑張った方だと。最終的には選ぶわけだからね。
 前編では何気ないおまじないだったんだけど、後編で二人が交わすおまじないは凄く重たいんですよね。無知の残酷さ(遥のね)とでも言うものがある。遥を集積したものがおまじないであるように感じる。受け取り手として遥に感じるものがそこにある。前編でも後編でも。
 個人的に最萌ポイントは水月ルートの海岸での遥との別れのシーン。マヤウルの贈り物を語りながら別れを切り出す遥。胸が締め付けられました。ルート的には水月ルートが最も綺麗にまとまっていると思います。遥好き好きなので遥が幸せになる遥ルートが一番好きですが。
 エロゲーに嵌るきっかけになったとも言える作品なので、今でもマイベストエロゲランキング上位に位置しています。コメント、トラックバック募集します。君が望む永遠について言いたいことがある人はどんどんどうぞ。茜について何も語らないのは思い入れが特にないからです。スカイテンプル、病院も同様。

今日の一言 君が望む永遠

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